EM菌は、Effective Microorganisms(有効微生物)の略で、日本の微生物学者である川口浩一博士によって開発された微生物の混合物です。EM菌は、有益な微生物群を含んでおり、有機物の分解や土壌改良、有害な微生物の制御などに役立ちます。
さらに、EM菌を飲むことによって様々な健康効果が得られたり、地球環境を救うと主張している方もいらっしゃいます。
果たして、EM菌は全てを救う万能な存在なのでしょうか?
EM菌は疑似科学で効果がない?
EM菌は疑似科学で効果がないのでしょうか?結論から言うと、DM菌は微生物の力で汚水を浄化したり、浄化槽の悪臭を抑える効果はあります。これらの水質浄化目的でEM菌は実用化されており、浄化槽にEM菌を投入している方もおおくいらっしゃいます。
実際、私も趣味として熱帯魚などを飼育していますが、EM菌や類似するバクテリアを水槽に入れたことがあります。これらのバクテリアは水質悪化を防いで水換えの頻度を減らしてくれる効果があり、アクアリウムをやっている方にとってはEM菌のことを一度は耳にしたことがあると思います。
健康効果があるのか疑わしい
ですが、「EM菌を飲むと健康になる」というような、人体に影響を与える健康効果に関しては科学的エビデンスがなく、効果が曖昧であるそうです。そもそも、EM菌とは納豆菌や乳酸菌など微生物の総称であって、具体的になんの菌なのか定義されていません。
このため、EM菌を飲んだとしてもどの成分がどのように作用しているのかわからないのです。また、このあたりを詳しく解明しようとする研究もほぼなされていないそうです。
ただし、口コミレベルではEM菌の健康効果はあるようです。実際、先述のアクアリウム用のバクテリアを飲んでいたら高血圧や生活習慣病が治ったという人もいます。※アクアリウム用のバクテリアを飲むのはかなり頭がおかしい行為であり、真似しないほうがいいです。
また、金魚やメダカのエサにEM菌が添加されていることもあり、EM菌を魚に与え続けていると病気にかかりにくくなったなどのデータも実際にあります。
このことから、EM菌の健康効果は科学的に立証されていないものの、まったくのデタラメでないことがわかります。
DM菌の成分
EM菌の主な成分には、乳酸菌、光合成細菌、酵母菌、放線菌などが含まれており、それぞれが独自の機能を持っています。たとえば、乳酸菌は酸性条件下で活躍し、有害な細菌を抑制することができます。一方、光合成細菌は、日光をエネルギー源としてCO2を固定することができます。
EM菌は、農業や環境改善の分野で広く利用されており、土壌改良や堆肥作り、廃水処理などに使われます。また、EM菌を加えた発酵食品やドリンクもあり、健康食品として人気があります。
em菌の作り方
EM菌は、市販のEM菌製剤を使って培養する方法と、自家製のEM菌液を作る方法があります。以下に、自家製のEM菌液の作り方を説明します。
【材料】
・米ぬか 1kg
・砂糖 500g
・水 10L
・EM菌製剤 適量
【作り方】
米ぬかを炊飯器などで蒸し、冷まします。
冷めた米ぬかに、砂糖を加えて混ぜます。
10Lの水を加えて、よくかき混ぜます。
EM菌製剤を適量加え、よく混ぜます。
液体が酸っぱくなるまで(pH3.5〜4程度)1週間から2週間程度発酵させます。途中でかき混ぜると良いでしょう。
発酵が終わったら、液体をこして、EM菌液が完成です。
EM菌液は、発酵槽や大きな容器に入れて作ることができます。また、米ぬか以外にも、米糠や麦糠、さとうきびバッグなどを使ったレシピもあります。作ったEM菌液は、保存する場合は冷暗所に保管し、密閉容器に入れることが望ましいです。
まとめ
EM菌は疑似科学で怪しいという声があるのは事実です。ですが、水質悪化や悪臭を防ぐなどの目的で浄化槽やアクアリウムなどで広く用いられており、水質浄化に関しては効果を発揮します。
ですが、病気を治したり環境をよくするなどのすさまじい効果は
示唆されているものの、余り期待しないほうがいいでしょう。
お腹が痛いからEM菌飲みますーって思考回路の人はそもそもバカなので、EM菌飲む前に頭を病院で見てもらってください以上です。
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